3.ターゲットを設定する

前回の記事で、どんな仕事をネットから取りたいのかを決めることの重要性をお話ししました。
やりたい業務は決まったでしょうか?

この作業は、言うなればあなた自身を見つめ直す作業でもあります。

なぜ、行政書士との資格を取ろうとしたのか?
どうして独立開業しようと思ったのか?
どんな仕事を通じて社会と人々の役に立とうと思ったのか?

など、自分の内面に問いかけることになるからです。

そしてこれが終わったら、
次はお客様が求めていることについて深く考えていく作業に移ります。

お客さんを知ることが集客の基本

あなたも聞いたことがあるでしょう。
敵を知り、己を知らば、百戦危うからず
そう、孫子の兵法です。

自分を知り、お客さんを知れば、
ビジネスは成功します。

ビジネスの勉強をすると、もっと様々な要素が出てくるでしょうが、
今、思うようにいかないのであれば、
難しいことをやろうとせず、単純なことに集中した方が結果が早く出ます

ですから、まずは「自分」と「お客さん」、
この2つを深く知ることにフォーカスしてください。


自分を知るのは、「自分の強みを知る」と言い換えることができます。
強みを生かすのは、ステップ5で詳しくお話しする「差別化」につながります。

そして、お客さんのことを知るのは、
お客さんの欲求を知る」ということです。

ここで、あなたが検索エンジンで調べ物をする時のことを思い出してください。
検索ボックスに打ち込む言葉は、あなたが知りたい事柄に関する言葉ですよね。

つまり、「欲求が検索されるキーワード」なのです。

検索エンジンは、入力されたキーワードの結果を、
検索結果の画面に表示します。

ということは、あなたが、
「お客さんが何を求めているのか?」、つまり「何をキーワードにして打ち込むか」を知らなければ、
あなたのサイトが、検索結果に表示されることはないのです。

ステップ1で、事務所案内から依頼は来ないと言いました。

先ほどお伝えしたように、お客さんが検索エンジンに入力するのは悩み事です。
でも、あなたのホームページが事務所パンフレットであれば、検索エンジンに引っ掛かりません。

困りごとを解決したいというお客さんのニーズと、
事務所の紹介になっているあなたのサイトの内容が一致していないからです。

ですから、
お客さんが求めていることを知ることが、
ネット集客=検索エンジンからの集客には必要不可欠な要素になります。

お客さんの欲求を知るには?

ビジネスとは「価値の交換」です。
これがビジネスの基本であり、大原則です。

あなたがお客さんの役に立つことができた時、
その対価としてお金をいただけます。

なので、
困ってる方のところに、 「自分はその困り事を解決できますよ」というメッセージを届けられなければお話になりません。
それがマーケティングになります。

ホームページはその手段の一つです。

具体的なネットマーケティングの手段の一つに、
SEO』(検索エンジン上位表示対策)があります。

ネット集客では、正しいSEOを施すことが必須になるのですが、
SEOはとても奥が深く、手間も時間もかかるものです。

ですので今回は、
最も重要で、最も基本的で、
一番初めに行わなければならないSEOをお教えします。

それが、先ほどから申し上げている「お客さんの欲求を知ること」なのです。

検索エンジンは、検索ボックスに打ち込まれたキーワードを基準にして、
ページをランク付けして、検索結果に表示します。
そのため、検索されるキーワードを知ることが見込客を呼ぶことに直結することになります。

では、どうしたらお客さんの欲求を知ることができるのでしょうか?
これは何も難しいことをする必要はありません。

むしろ、行政書士の仕事をしているあなたなら、
もう知っているはずです。

毎日の業務の中で、
クライアントから聞かれること
こちらから教えてあげないとわかっていなかったこと
問い合わせしてくる方が困っていることやご存じないこと
得意先で行っている何気ない会話・・・

お客様があなたに聞いてくること。
それこそがお客様の欲求なのです。

あなたに聞くのか、検索エンジンに聞くかの違いでしかありません。

資格を持ち、業務をしているあなたこそ
お客様のニーズを知っていると言えるのです。

お客様によく聞かれること、
問い合わせされる内容などを書き出していってください。

それがあなただけのキーワード集になります。
サイトを作成するとき、ホームページを改善するとき、SEO対策を行うとき、
これが必要になってきます。

これは、あなたの強みとして差別化する時の武器にもなりますよ。

もしターゲットを設定しなかったら・・・

ターゲットを設定しないでお客さんを呼ぼうとすると、
どうなると思いますか?

「誰でもいい、どんなことでもいいから、仕事くれ!」
と相手に言うのと同じです。

例えば、これを恋愛に置き換えてみましょう。

「誰でもいいんだけど、付き合ってくれ!」
こういう人と付き合ってくれる相手がいるでしょうか。

他の誰でもなく、特定の「あなた」に呼び掛けるからこそ、
相手も話を聞いてくれるんですよね。

ネット上でも同じです。
仕事がほしいからと、「誰でも、どんなことでも」と広く訴えたところで、
誰も自分に呼び掛けていると気付かないため、
結果は、無反応になります。

ホームページでは、
「広く」よりも「狭く、深く」訴えることが重要です。

これによって、ターゲットは自然に「自分のことだ」と思い、
自発的にこちらのサイトを探し出して連絡してきてくれます。


ちなみに、SEO業者から
「ビッグキーワードで上位表示しませんか?」
などといった営業を受けたことがあると思います。

これはほぼ無意味です。
例として、「相続」で上位表示してアクセスがたくさん集まったと仮定しましょう。

アクセスは集まりますが、
そのアクセスが、相続の何を求めているのかは全くわかりません。

  • 相続の手続きを依頼したいのか?
  • 自分で手続きしたいからやり方を知りたいのか?
  • 相続でもめないために事前に準備しておくことを知りたいのか?
  • 親族でもめているので、弁護士さんを探しているのか?
  • 法律上の規定を知りたいだけなのか?

「相続」だけでは、
相手が何をしたいのかが不明瞭ですから、
いくらアクセスが集まったとしても、
依頼に結びつく率はとても低いと言わざるを得ないのです。

正に、「誰でもいい」と言ってアクセスを集めるとこうなる、
といういい見本です。

長くなりましたが、
お客さんを集めようとするなら集めたい相手を明確にする、
つまりターゲットを明確にすることが大切だということをお話ししました。

次回は、ライバル分析の重要性と方法についてお話します。

次回→4.ライバルを分析する


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